金融不安が広がっている中で株式と先物の両市場とも大きく低迷しておりますが、現物
取引と異なり
日経225先物は売りで仕掛けることが出来る点が大きな魅力です。
今回は日経225先物取引の決済の仕組みについて解説させていただきます。
日経225先物取引は、一ヶ月先、二ヶ月先、三ヶ月先など将来の一定期日に決済を約束
する取引でして、将来的な動きをある程度予測する必要があります。
そして、実際の取引の際に、各決済月(※限月;げんげつ)の決済日(納会日)が、各限月
の月末などに限定されますので、この点が現物株取引と大きく異なります。
また、定型化されていることと、その決済方法、契約の形態が現物取引や、先渡し取引と
全く異なる点が日経225先物取引の金融商品としての一つの大きな特徴となっています。
日経225先物取引の決済の方法は他の取引が、期日到来日には必ず現物の受け渡しに
より決済しなければなりませんので、この点は注意する必要があります。
これに対し、先物取引の場合は決済期日到来前ならば、いつでも自由に「転売買い戻し」
により、現物と代金を授受することなく差金決済出来る点が大きな特徴となっています。
先物取引は将来の一定期日に決済する事が義務づけられ、決済期日前ならば、買付け
たいものは買い戻し、その売りと買いの価格差による差金を授受すれば決済は終了です。
市場経済は、商品の生産・流通量が増え、大量の取引が行われると生産者側は業務の
効率化を図るために消費者の間にたって取引を仲介する問屋のような存在が必要です。
その時この仲介業者は、取引される商品の全量を市場に持ち込むことなく、品質、規格
がおなじものであれば見本を市場に持ち込むだけの見本取引を行います。
こうした規格化が進むことで、銘柄を指定するだけの銘柄別取引を行うようになります。
ここまでくると、取引に関しましては、現物に触れなくても、頭の中だけで観念的に行える
ようになりますので、必然的に先物取引に発展していきます。
※限月:先物取引の売買を最終的に決済しなければならない月のことをいい、決済期限
の月の略称です。ちなみに決済当該月のことを○月限といいます。
例えば、3月であれば3月限、9月だと9月限となります。
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